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2007.08.30 (Thu)

K13

「K13」と言うと、何かの映画のタイトルみたいですが、
(最近「オーシャンズ13」も上映されてるし・・・)
モーツァルトの曲のお話です。

先日、ドルチェさんのブログ ぴあのぶらぼー!「ピアノの森のモーチュアルト」←クリックのコメントに日東電工という会社のCMに流れている曲の話題がありました。

「図書室篇」はモーツァルト「ピアノ三重奏曲ホ長調 K.542」
「タイムカプセル篇」はドビュッシー「夢」
「愛犬の気持ち篇」は何の曲?というコメントを読んで、日東電工のHPからCMを見てみました。

http://www.nitto.co.jp/company/culture/ad/index.html

あ〜この曲、弾いたことあるけれど、何だったかな・・・
思い出せなくて気持ちが悪い!と、家中の楽譜をひっくり返しました。
(おかげで、休みボケから復帰しましたが。ついでに掃除もできました。)

見つけた!コピーですが、モーツァルトのK13です。
20年以上も前に一度弾いた曲でした。
「K.13:クラヴィーアとヴァイオリン(フルート)とチェロのためのソナタ F Dur ヘ長調 」
Sonate in F für Klavier, Violine (oder Flöte) und Violoncello KV 13
楽譜はこちら→
ドイツ語サイトなのでびっくりする方もいるかと思いますが、
落ち着いて上の「KV」の横の四角に「13」といれて、右端の「Go」をクリックするとヒットします。
曲名の右側の文字をクリックすると、楽譜が見られます。ダウンロードもOK(さすが太っ腹なモツアルテウム)

この曲はモーツァルトが8歳(1764年)にロンドンで作曲された曲です。
この時、モーツァルトK10〜K15まで、6曲の「クラヴィーアとヴァイオリン(フルート)とチェロのためのソナタ」を作曲していますが、この中で、比較的有名なのが、このK13です。

私が弾いた時はフルートの伴奏として弾きました。(チェロはいなかった・・・)
このCMの音もフルートとピアノですね。

ヴァイオリンとピアノの曲、「ヴァイオリンソナタ8番」にもなっています。
なぜ8番かというと、モーツァルトくんK6〜K9まで、「クラヴィーアとヴァイオリンのためのソナタ」を作曲していましてK6ヴァイオリンソナタ第1番と数えるとK138番になるのです。 
ヴァイオリンソナタとして数えられている5-10番(K10〜K15)は正しくは「ヴァイオリンまたはフルート声部付、チェロ助奏自由のクラヴサン・ソナタ」 ということなのですが、ヴァイオリンの楽譜では「初期のヴァイオリンソナタ」として、まとまって入っています。
フルートでもバイオリンでもどちらで演奏してもいいということなのでしょう。
YP41 モーツァルト 初期のバイオリン(フルート)ソナタ集 第1巻 /
YP42 モーツァルト初期のバイオリン(フルート)ソナタ集 第2巻 /
YP43 モーツァルト初期のバイオリン(フルート)ソナタ集 第3巻 /
アマゾンではこの楽譜の目次が出ないので、K13が、何巻に入っているか不明です。ごめんなさい。

話はK13にもどりますが、
初めて、この曲を弾いた時、 「これが8歳の子の曲?」と思いました。
そして、どう弾いていいのか戸惑ったことを思い出しました。
テクニック的にはブルグミュラーかソナチネくらいなのですが。

シュナーベルが
「モーツァルトは子どもが弾くには易し過ぎ、大人が弾くには難し過ぎる」と言ったそうですが、
今、この年になって、その言葉がよくわかります。

モーツァルトの子どもの頃の純粋さ、純真さ、「ボクのこと好き?」と聞く愛してほしい気持ち、
(父親の友人が遊びに来た時に一日に何度も聞いたそうです)
そして、子どもの頃はそれを自覚していないから、美しいのかもしれません。
大人はそれを思い出して創ってしまう・・・

このK13を作曲するロンドンに着く前、モーツァルト一家フランスベルサイユ宮殿に招かれ、演奏しています。
そこで、モーツァルトくん皇太子妃王女熱烈なキスを浴びています。
ただひとり、当時権勢を誇っていた、ポンパドゥール夫人を除いて。
人からの愛情に敏感だったモーツァルトくんは不服そうにしていたそうです。

そんなことを思いながら日東電工のCM「愛犬の気持ち篇」を見ると、K13の音楽に乗せて、
わんちゃんが「ボクのこと好き?」と聞いているような気がしました。

K13の一楽章もいい曲ですが、短調の二楽章も印象的です。
この二楽章、K374f(380)の二楽章のテーマに似ています。
私的には、K13の単純なメロディラインの方が好きですが。
K13となると、なかなか、演奏会でも聴けないし、CDもありませんね。
K13の二楽章、どんなかな〜?と思われる方、
もし、ピアノが少し弾けるなら、ぜひ、音を出してみてください。
素敵ですよ


EDIT  |  06:45  |  モーツァルト  |  TB(0)  |  CM(6)  |  Top↑

2007.08.10 (Fri)

「キング・アーサー」というゲーム

キング・アーサーと聞いて、
イギリスの「アーサー王伝説」を思い出す方は、イギリス通の方ですね。

キングアーサー→聖剣→テレビゲームの「聖剣伝説」を思い出す方は、
けっこうなゲーマーです。
(ハイ!私です。特にスーパーファミコンの「聖剣伝説2」が好きでした)

ドイツボードゲームの「キングアーサー」を思い浮かべる方は、ボードゲーム通です。
(ハイハイ!私です。ドイツのボードゲームを愛してます!20個ほど所有しています!)

さて、今日は音楽から少し離れて、ドイツのボードゲームのお話です。

コーヒーはキリマンジェロで・・・(意味はありません。好きなだけ)

 *  *  *  *   

もともとチェスやオセロ、トランプなどのゲーム類(TVゲームも)が好きな私。
ある年のお正月用に「すごろく」や「人生ゲーム」以外の
ゲームはないかと探したのがきっかけです。
行き着いたのはドイツのボードゲームでした。

この20年間、日本の遊びがTVゲームのようにデジタル化していく中で
ドイツは頑固に(^^)アナログ路線を進み、
年間数百点ものボードゲームが生まれ
その中から、名作といわれるゲームも誕生しました。

ドイツのボードゲームのほとんどは「人生ゲーム」のように
「運」だけでは勝てません。
策略、知恵を必要とします。たまに度胸も必要です。

さて、「キング・アーサー」(King Arthur Kartenspiel)という、
ドイツのボードゲームは、
いつも買いに行く水道橋のメビウス ゲームズの店長さんが、
勧めてくれて購入したものです。

こちら、アマゾンでも売っています。
キングアーサー キングアーサー
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ドイツのボードゲームメーカーでは
ドイツ最大のRavensburger(ラベンスバーガー)社のゲームで
デザイナーは数学者でもあるReiner Knizia(ライナー・クニッツィア)氏
ドイツのボードゲームには、デザイナーの名前が書かれています。
年齢対象は「8〜99歳」

030.jpg


この表示を見ても、ドイツのボードゲームが子供だけでなく、大人も遊べるものだとわかります。
ドイツのボードゲームで「10歳〜」と書かれているものは、そこそこドイツのゲームに慣れていないと難しいです。

この「キングアーサー」は2〜5人まで遊べて、2人でも面白く遊べるのが特徴です。
トランプで2人でババ抜きするような、
2人からと書いてあって、たとえ遊べても、面白くないゲームもあるし、
2人で遊ぶ時は特別ルールを作らなくてはならないものもあるのですが、このゲームは別です。
何といっても、TVゲームと違って、相手がいなくてはできないボードゲーム
ゲームの相手をしてくれるメンバーを集めるのが現代では難しいので・・・

<ゲームの背景>
  アーサー王はブリタニカを治めていました
  彼の円卓の12人の騎士たちは、
  忠誠を誓い、聖杯を探す旅に出るという世俗の義務を負っています
  彼らの長い探索の間には、危険な戦闘や様々な冒険を経験し、
  これにより名声と栄誉を獲得していきます


カードは大きく分けて3種類。
騎士カード・敵カード・冒険カードがあります。
騎士カード(マーリンを含む)を使って、敵カードを取り、
敵カードのポイントで、冒険カードを獲得します。
それぞれの冒険カードには数字が書いてあり、
その数の合計の得点の高い人の勝ちです。
023.jpg

↑騎士カードとマーリン


024.jpg

↑敵カード


025.jpg

↑冒険カード

13枚の冒険カードにはいろいろな冒険がかかれています。
「聖杯」「城」「エクスカリバー」「猛獣退治」「漁師の王」
「御前試合」「Sachsenとの戦い」「山賊との戦い」
「バイキングとの戦い」「海のモンスター」
「国王の印」「緑の騎士」「財宝」

もちろん、「アーサー王伝説」を知らなくても、ゲームは楽しめます。
このゲームを買った時点で私もちゃんと読んでいませんでしたから、
「こんな話だったっけ〜?」なんて思いながらプレイしていました。

でも、本を読んでからこのゲームをすると、
世界観が広がって、楽しさは倍増しますね。
点数に関係なく「緑の騎士」カードを欲しくなったり・・・
上の写真数字が13のがそうです。
(この話、好きです

ドイツのボードゲームには、そのゲームのそれぞれの世界観があり、
また、コンポーネントが美しいです。
キャラクターに頼らず、(ほら、日本のすごろくやオセロにドラえもんの柄が付いているような・・・)
駒は紙か木製が多く、(たまに、プラスチックもありますが)
また、どのゲームも箱の中にきちんと納まってくれるのです。
同じくドイツのQUEEN GAMESのは箱がやたら大きくて、
収納場所にこまるものもありますが・・・(笑)

そして、ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)というのがあります。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に書かれています。
こちら
ボードゲーム界のアカデミー賞みたいなものです。
審査員が密室に閉じこもって、その年に出たボードゲームをひたすらプレイして、決めるそうです。
大賞を取ったゲームにはこんなマークが付きます。
一番古いので知っているのは79年に受賞した「うさぎとはりねずみ」です。(持っていませんが、昨日お店には並んでいましたのでまだ売っています)
かードゲーム類と2人用ゲームはなかなか受賞できないようで、
この「キングアーサー」もこんなに面白いのに、受賞していません。
021.jpg


その結果メーカーからお金をもらい独立資本でやっているようで、
メーカーの広告にはならず、
どこかの国みたいに、すぐに企業がお金を出して買収して、
メーカーの都合のいいように選ばせるなんてことをしないところは
ドイツ人の誇りの高さがうかがえますね。
だから、弱小メーカーから大賞が出たりもします。
そして、選ばれるゲームはヘビーゲーマー好みに偏らず、
いろいろなゲームを選んでいるあたりもすごいな〜と思います。
特に直接プレイヤーを叩く攻撃的なものは選ばれないようです。
これはドイツゲームの理念に、 「共存」というのがあるからだそうです。
ボードゲームに対する、ドイツ人の意気込みというか、
自分たちや子供たちのためにこういうものを守ろうとする頑固さもうかがえます。
そして、大人が夢中になって何度も何度も遊んでも耐えられる面白さがあります。
ドイツ人がボードゲームを「子どものおもちゃ」「売れれば良い」みたいに思っていないところが好きです。

      
暑い夏。
冷房の利いたお部屋で、気の合う人と、
ドイツのボードゲームをプレイするのはいかがでしょうか?
クラシック音楽でも聴きながら・・・
EDIT  |  13:56  |  名称未設定_0  |  TB(1)  |  CM(2)  |  Top↑

2007.08.04 (Sat)

音楽を通して・・・

おにゅうのパソコンが不調で、入院していましたが、
昨日、戻ってきたので、先月末に行った、コンサートのお話です。

地元のバラ園の方が主催で、コンサートがありました。
 「愛とヒューマンのコンサート
  パリ・オペラ座の風 薔薇の調べ」
 


出演
   アラン・ペルシオ パリ・オペラ座のヴァイオリン奏者 
   ベッセラ・ぺロフスカ パリ・オペラ座のピアニストでありペルシオ氏の奥さん
   松本克己 日本フィルハーモニー交響楽団のヴァイオリン奏者 

プログラム
   ピアノソナタ 熱情         ベートーヴェン
   二つのヴァイオリンのための協奏曲  ヴィヴァルディ
   パガニーニアーナ変奏曲       ミルシュテン
   この道               山田耕作   
   城ケ島の雨             梁田 貞
   三つのバラに寄せて         川崎絵都夫
   コンソレーション第3番(ヴァイオリンとピアノで) リスト
   
会場の舞台の上には当日の主催者であるバラ園のバラが、
きれいに並んでいました。
   
最初のベッセラ・ぺロフスカの「熱情」はお世辞にも良い演奏とは言えませんでした。
初っ端から、数段目で数秒フリーズ&数小節飛ばしてしまい、「始めから弾き直すかしら・・・」と思ったのですがそのまま突っ走り、
2楽章で落ち着いたのかと持ったら、最終楽章でもところどころ、フリーズ・・・
う〜ん、どうしたのでしょうね(具合でも悪かったのでしょうか?)

でも、ヴィヴァルディやコンソレーションの伴奏などはピカイチでしたから、そのギャップに悩んでしまいました(私が悩むことではないが)
ちょっと残念です。ちゃんとした演奏をいつかもう一度聞いてみたいと思いました。

アラン氏のヴァイオリン。
日本に来てから各地を回っている間に、
持ってきたヴァイオリンが前日に湿気のために壊れてしまい、
(前日コンサートは新潟の小地谷)八方手を尽くして、
やっと借りることのできるヴァイオリンが長野にあったので
それを主催者が車で取りに行くというハプニングがあったそうで、
本来の自分の音ではないと言っていましたが、
借り物のヴァイオリンであれだけの演奏をするのはぶらぼー!でした。
彼、本来のヴァイオリンでもう一度聞いてみたいです。

コンサート後半はアラン氏ご一家のホームコンサート風で、
長女のお嬢さん(10歳くらいかな)のピアノで、「エリーゼのために」やグリーグの「小鳥」「ノクターン」
次女のお嬢さんのチェロ(何歳くらいかしら・・・幼稚園くらいに見えたけれど)
そして、三女のお嬢さん(3歳くらい)がお父さんの演奏のときに踊っていました。

この、コンサートの趣旨である、「愛とヒューマン」について、
「三つのバラに寄せて」の曲の前で、主催者から、お話がありました。

日フィルの松本氏は日フィルに入団した当時から、あの弁護士でオウムの事件に巻き込まれた
坂本氏と奥さん(当時大山)と友人だったそうで、
事件発生後は救出を目指して、各地で演奏活動を、また、残念な結果になってしまった、結末後はこの事件を忘れないために、メモリアルの演奏を続けているとのこと。
坂本氏はヴァイオリンを郁子夫人はフルートを好んで演奏していたそうです。
「三つのバラに寄せて」は坂本ご夫妻とお子さんの3人を表しているそうで、
2つのヴァイオリンとピアノで奏でられる美しいメロディラインが印象的な曲でした。

演奏家は過去の作曲家を現代に呼び起こす、楽譜から読み取れた音楽を音にして聞いてくれる人たちに届けるのだけでなく、
こういう使命を帯びて活動している方々もいるのですね。

アラン・ペルシオ氏一家は震災の被災地や坂本弁護士メモリアルコンサートなどで、音楽を通して安らぎ、慰め、希望を届けているようです。

音楽を通して、私は何を表し、何を語り何を届けるのだろうと、
考えてしまいました。

      013.jpg

主催者であるバラ園にチケットを買いに行ったときにいただいた薔薇。
やさしい色合いでした。
EDIT  |  11:13  |  コンサート  |  TB(0)  |  CM(4)  |  Top↑
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