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2007.09.25 (Tue)

恐竜化石と自筆譜と・・・

先月、機会があって、国立科学博物館の地学研究部研究主幹の
真鍋 真先生と話す機会がありました。
日本の恐竜研究の第一人者です。
1996年以降、中国東北部で相次いで体表面に羽毛を持つ恐竜が発見されて、
骨格の分岐分析により鳥類は肉食恐竜から進化したという仮説の実証につながり、
今では恐竜は絶滅したのではなく、
鳥に進化して生き残ったのではという説
が普通だそうです。

また、10年前までは、恐竜の中でも長い首としっぽをもつ竜脚類は
キリンのように首を縦にして頭を持ち上げていたと考えられていましたが、
現在の研究では筋肉ではなくて靭帯で首をほぼ水平に保っていて、
関節の結合状態からすると、首はそれほど高く上げられず、
せいぜい肩の高さを維持する程度だったのではと言われているそうです。
このため、最近の恐竜図鑑の竜脚類は頭としっぽは地面と水平に描かれているとのこと。

化石の発掘調査も日々行われていて、新しい発見や情報により、仮説も進化するようです。
21世紀こども百科 恐竜館 21世紀こども百科 恐竜館
真鍋 真 (2007/07/06)
小学館
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真鍋先生の最新刊。今年7月に出た本です。
こども向けの本ですが、
最新の情報に基づいてかかれた恐竜の話はとてもおもしろいです。
今まで自分が持っていた知識を書き換えながら読まないとついていけません。


同じような話を、やはり先月、音楽評論家であり、ピアニストでもある
下田浩二氏からも聞きました。
ショパンやベートーベンやモーツアルトの自筆譜の研究が進むうちに、
装飾音の奏法も20年前とは違ってきているのが常識になっているというお話。
たとえば・・・と言って、下田氏はバッハのインベンション一番の冒頭を
「これが20年前の装飾音の入れ方」と言いながら弾き、
「こっちが今の常識の装飾音」と弾き直しました。
「今はこう弾かないとコンクールは落ちるよ。これは教えている先生の責任」
絶句・・・

ショパン全曲解説―聴くために 弾くために / 下田 幸二

こちらは下田幸二先生の本。
ショパンの曲の全曲解説。とっても便利な一冊。

ピアノの楽譜研究も日々進んでいて、
過去の作曲家たちがどう思い、どう楽譜に残し、どう弾いてほしかったのか
突き詰めて調べていくとだんだん変わってくるんですね。
どう弾こうが、私の自由でしょう?と言える立場にいれば良いのですが、
教える立場としては、やはり責任がありますからね。

私たちは自筆譜は早々手に入らないし、見られないけれど、
自分の演奏する作品の楽譜について、ある程度、版の見比べはするべきだと思います。
一つの版にこだわることもあるけれど、このフレーズはこの版でと混用することも自分の芸術性にかかわってくるのではないかと思うので。

前の記事で書いた、「ピアノの森」のサントラ盤に
アシュケナージの「エリーゼのために」が収録されていますが、
私の知っている音と違う音があります。
テーマの部分で何度も出てきてその音で弾いているので、
ミスタッチではないし・・・
楽器店に行っていろいろ楽譜を見ましたが、
「エリーゼのために」 の楽譜は日本の出版社のしかなくて、
外国版では輸入されていませんでした。
頼めば発注してくれるのでしょうけれど・・・
アシュケナージはいったいなんの楽譜を見て弾いているのでしょうか?
どうして、その音を選んだのでしょうか・・・

いろいろな楽譜を探して見比べて、
過去の作曲家の思いを掘り起こしている時、
恐竜の化石発掘を思い出してしまう、私です。



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2007.09.19 (Wed)

「ピアノの森」ライブコンサート

楽器店の店先で「ピアノの森」ライブコンサートがあり、
入場無料だったので、聞きに行きました。
チラシにはモーチュアルトくんが「聴きに来てね」というイラストがあったので、
あの、ドルチェさんのところで話題になった、ネズミが弾くのか?と思い、
(ドルチェさんの「ピアノの森のモーチュアルト」はこちら
楽器店に電話で確認。
「モーチュアルトくんが弾くんですか?」
「モーツアルトの曲も演奏されます」
「いえ、人間が弾くんですね?」
「はい、デモンストレータの方が弾かれます」
「ネズミじゃないんですか?」
「いえ、人間です」
「人間でもネズミの恰好じゃないんですね?」
「???」



演奏はデモンストレーターの若いお姉さんでした。
ピアノの森の映画のストーリーを説明しながら、
出てくる曲のエピソード、
また、映画には出てこないけれど、関連曲など
お話も交えて、ピアノ演奏していました。

★曲目★
 ピアノの森テーマ(篠原啓介)
 エリーゼのために(ベートーベン)
 子犬のワルツ(ショパン)
 別れのワルツ(ショパン)
 華麗なる大円舞曲(ショパン)
 ソナタ イ短調一楽章(モーツアルト)
 ピアノのために プレリュード(ドビュッシー)
 
私は映画を観ていませんが、
漫画ではコンクールの一次予選の課題曲はモーツアルトのKV310のイ短調ではなくて、
KV280ヘ長調になっています。
コンクールの課題曲を練習するところは原作では4巻になりますが・・・

ピアノの森―The perfect world of KAI (4) ピアノの森―The perfect world of KAI (4)
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映画的にはドラマチックな310の方が引き立つのかな?

ピアノ・ミニ・アルバム 「ピアノの森」 ピアノ・ミニ・アルバム 「ピアノの森」
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この楽譜には「ピアノの森」のテーマ曲と、KV310の一楽章、
そして、KV310の3楽章(カデンツア作曲篠原啓介)が載っています。
310の3楽章にカデンツァ・・・???
映画の中で使われるらしいのです。
3楽章再現部の前に4ページものカデンツァがあります。
カデンツァというのは、演奏者が妙技を発揮させるために、
その楽章の主題素材を使って演奏される、華やかな即興演奏部分のことです。
この、篠原啓介氏が作ったカデンツァ
そのまま弾いてレパートリーにしようとは思いませんが、
グレードテストなどで即興演奏を勉強している方には参考になると思います。
しかし・・・楽譜で見ると、う〜んのカデンツァもアシュケナージ様にかかると聴かせる演奏になります。

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このサントラ盤。
アシュケナージがこの映画のために演奏録音したというので、思わず買ってしまいました。
アシュケナージの演奏で、
「ピアノの森テーマ」「エリーゼのために」「ショパンソナタ」「小犬のワルツ」「モーツァルトKV310 3楽章カデンツァ付き」が収録されています。
アシュケナージの最新録音!
音がきれいです。ワルツは昔の録音の全集を持っていますが、
また、ちがう小犬のワルツでした。
ついでに、アシュケナージの「エリーゼのために」なんて、めったに聞けないかも。


そのほか、雨宮修平のピアノ吹き替えの橋本健太郎くんが弾くKV310や
丸山誉子のピアノ吹き替えの野上真梨子さんのイタリア協奏曲も入っていて、15才、16才の初々しい演奏も聞くことができます。

「ピアノの森のテーマ」は美しい曲ですが、結構難しいですよ。
♭6個だし。ドビュッシーの「月の光」が弾けるなら挑戦する価値はあります。

しかし・・・アシュケナージが自らピアノを弾いて録音して、
音楽監修もして、サントラ盤のオケはチェコ・フィル
指揮はジブリの「もののけ姫」の録音の時も指揮をしたクレメンス
そうそうたるメンバー・・・もっと話題になってほしかったな。

でも、原作が大人向けの雑誌に連載されていたから、
とても小学生の子どもたちに読ませられない部分もあって、
本当にもったいないと思います。
(そこだけホチキスで止めるわけにもいかないし)
小学5年生の男の子が主人公で、ピアノを弾くために悩み成長する漫画、
他にないから、残念。
楽器店には楽譜やCDと一緒に原作漫画も置いてあって、誰でも買えますが、
ピアノを習っている我が子に読ませようと思うお母様方は、要注意です。
ご自身で確認してから子どもさんに渡した方が良いかもしれません。


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