2008年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

2007.09.25 (Tue)

恐竜化石と自筆譜と・・・

先月、機会があって、国立科学博物館の地学研究部研究主幹の
真鍋 真先生と話す機会がありました。
日本の恐竜研究の第一人者です。
1996年以降、中国東北部で相次いで体表面に羽毛を持つ恐竜が発見されて、
骨格の分岐分析により鳥類は肉食恐竜から進化したという仮説の実証につながり、
今では恐竜は絶滅したのではなく、
鳥に進化して生き残ったのではという説
が普通だそうです。

また、10年前までは、恐竜の中でも長い首としっぽをもつ竜脚類は
キリンのように首を縦にして頭を持ち上げていたと考えられていましたが、
現在の研究では筋肉ではなくて靭帯で首をほぼ水平に保っていて、
関節の結合状態からすると、首はそれほど高く上げられず、
せいぜい肩の高さを維持する程度だったのではと言われているそうです。
このため、最近の恐竜図鑑の竜脚類は頭としっぽは地面と水平に描かれているとのこと。

化石の発掘調査も日々行われていて、新しい発見や情報により、仮説も進化するようです。
21世紀こども百科 恐竜館 21世紀こども百科 恐竜館
真鍋 真 (2007/07/06)
小学館
この商品の詳細を見る

真鍋先生の最新刊。今年7月に出た本です。
こども向けの本ですが、
最新の情報に基づいてかかれた恐竜の話はとてもおもしろいです。
今まで自分が持っていた知識を書き換えながら読まないとついていけません。


同じような話を、やはり先月、音楽評論家であり、ピアニストでもある
下田浩二氏からも聞きました。
ショパンやベートーベンやモーツアルトの自筆譜の研究が進むうちに、
装飾音の奏法も20年前とは違ってきているのが常識になっているというお話。
たとえば・・・と言って、下田氏はバッハのインベンション一番の冒頭を
「これが20年前の装飾音の入れ方」と言いながら弾き、
「こっちが今の常識の装飾音」と弾き直しました。
「今はこう弾かないとコンクールは落ちるよ。これは教えている先生の責任」
絶句・・・

ショパン全曲解説―聴くために 弾くために / 下田 幸二

こちらは下田幸二先生の本。
ショパンの曲の全曲解説。とっても便利な一冊。

ピアノの楽譜研究も日々進んでいて、
過去の作曲家たちがどう思い、どう楽譜に残し、どう弾いてほしかったのか
突き詰めて調べていくとだんだん変わってくるんですね。
どう弾こうが、私の自由でしょう?と言える立場にいれば良いのですが、
教える立場としては、やはり責任がありますからね。

私たちは自筆譜は早々手に入らないし、見られないけれど、
自分の演奏する作品の楽譜について、ある程度、版の見比べはするべきだと思います。
一つの版にこだわることもあるけれど、このフレーズはこの版でと混用することも自分の芸術性にかかわってくるのではないかと思うので。

前の記事で書いた、「ピアノの森」のサントラ盤に
アシュケナージの「エリーゼのために」が収録されていますが、
私の知っている音と違う音があります。
テーマの部分で何度も出てきてその音で弾いているので、
ミスタッチではないし・・・
楽器店に行っていろいろ楽譜を見ましたが、
「エリーゼのために」 の楽譜は日本の出版社のしかなくて、
外国版では輸入されていませんでした。
頼めば発注してくれるのでしょうけれど・・・
アシュケナージはいったいなんの楽譜を見て弾いているのでしょうか?
どうして、その音を選んだのでしょうか・・・

いろいろな楽譜を探して見比べて、
過去の作曲家の思いを掘り起こしている時、
恐竜の化石発掘を思い出してしまう、私です。



EDIT  |  05:40  |  音楽雑学  |  TB(1)  |  CM(4)  |  Top↑

*Comment

なんでまた恐竜に?息子さんにおつきあいですか?私も小さいころなら、父親と恐竜展に行ったことありましたが〜

先日は引越しの荷ほどきで本を棚に並べていたら、幼稚園のときに先生が読んでくれた『せいめいのれきし』という本が出てきて、読み直してしまいました。それにも恐竜がでてきましたよ〜

シュタイナーだと、人→動物→植物→鉱物の順になるので、私もときどき混乱してしまいます。

楽譜の読み方が受験やコンクールにまで影響するというのは要注意なのですね。なんて、笑っている場合ではないのですよね。芸術をやっていこうとするときには、ワクワク感も含めて、おっしゃるとおり見比べや分析が自分のために必要でしょうね。あうまんどさんはパワーがあるから、やりだしたらずんずんやりそうです(笑)

あむ |  2007.09.25(火) 14:54 |  URL |  【コメント編集】

あむさん、おはようございます。

「せいめいのれきし」はバージニア・リー・バートンの最後の作品ですね。
60年代に出版されて、いまだに再版されていて、人気の一冊で、私も好きな本です。

シュタイナーだと、人→動物→植物→鉱物の順なのですね。
ただいま思考中です。

音楽の分析も見比べも大切ですが、
直観も無になる心も大切なのかもと、思います。
その辺のバランスが難しいですが。
あるまんど |  2007.09.27(木) 05:47 |  URL |  【コメント編集】

へんてこ好きな私は、恐竜も好きです。
特に、プテラノドンって空飛ぶのがお気にで、今もお部屋にマスコットみたいなのがいます(笑)。
ブロントサウルスみたいなのも好きで、確かに、長い首としっぽ、水平になってきてるかも。うんうん。
子供向けのこーゆー本って、わかりやすいのに、大人が読んでもうなるようなことが書いてあって、好きですよー。
カスチェイだっけ?好きなあるまんどさん、恐竜ちゃんはいかがですか?
このショパン解説本も、すっごい役に立ちますよね。舞曲なんか特に、???だらけの私にとっては、本当に勉強になる、ありがたい本でして。
聴きなれない音に変わったエリーゼ、私が聴いたのでは、ヘンレ版による演奏ってなってた記憶が。アシュケナージのと同じかどうかわからないけど。楽譜立ち読みしてみようと思いつつ、そのまんまにしてたの思い出しちゃった(汗)。
最新研究で訂正されても、みんなが受け入れて、浸透するまでは時間かかりますよね、きっと。
違和感バリバリ、偽者みたいに感じちゃって。代替わりの時期は、みんなこんな思いで、歴史が繰り返されきたのかしら。
最新研究の楽譜が高すぎて、簡単に買えないのも、普及に悪影響を及ぼしてると思います。庶民に愛の手を!
ドルチェ@ピアノぶらぼー! |  2007.10.09(火) 00:40 |  URL |  【コメント編集】

プテラノドン!姿形が好きです。
コシチェイは美女をさらっていく性格の悪さが好きなのだ。ババヤガーばあさんもね。

我が家にはトリケラトプスのけらちゃん
ティラノサウルスのティラちゃん がいます(笑)
セリョージャくんに よろしくと言っていますよ(爆)

一昨日、また、真鍋先生の最新恐竜学の話を聞いてきました。
今年はすでに28種の新種がでているそうで、
その中でも9月に登録された、ギガノトラプトルは鳥類のような特徴をもちながら、全長8メートル推定体重1,4トンという巨大さ。不思議いっぱいです。

ヘンレ版エリーゼね。確認してみよう。
もしヘンレとかがその音だったら、
日本で弾かれているエリーゼは何?になってしまうわ。
発表会のプログラムとかに「ヘンレ版」って注釈いれないと、ミスタッチと一般の人に思われるよね。
浸透するまで待つか?普及活動するか・・・
どっちかな〜
楽譜安くして!(私も叫んでみた)

あるまんど |  2007.10.10(水) 09:18 |  URL |  【コメント編集】

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

[ピアノスタイル] あきない!ハノン ジャズ

ハノンをジャズ・ポップスを弾くためにリズムやアクセントの付け方について変化を加えた(編曲とでもいうのでしょうか)練習曲集です。クラシックではあまり明示的には学べないコード進行の感覚を養うようにも書かれています。技巧レベル的には、見かけほど易しくない音型や
2007/10/03(水) 04:30:31 | ピアノの感動
 | BLOGTOP |